プロスタグランジン(別名:プロスタグランディン)は、第三のホルモンとも言われ、人間の体内の様々な生体反応(呼吸、皮下出血、炎症、化膿など生きている人間に起こる反応)など、体のほとんど全ての機能を支配しています。

この為、プロスタグランジンは、体調の良し悪しや病気、出産、発熱、消化など、人間のカラダに様々な部分に影響をあたえています

ここでは、プロスタグランジン(別名:プロスタグランディン)について

  • プロスタグランジンとは何か?
  • どのような作用があるのか?
  • 生理痛や陣痛について
  • 痛みや発熱との関係
  • 胃腸や腎臓との関係
  • 緑内障との関係
  • 製剤・薬剤について
  • プロスタグランジンで体調を良くする方法
といった点についてまとめて紹介します。

 
プロスタグランジンについて、多くの人が気になる事を調べてまとめて紹介します。

 

 
「プロスタグランジン」は、体調の快・不快と大きく関係しています。

プロスタグランジンについて知って、体調を良くする方法を実践しよう!

目次を紹介する女性と↓のイラスト
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プロスタグランジンとは?

プロスタグランジンとは何かを考える女性のイラスト

既に説明した通り、プロスタグランジンは、人間のカラダのほとんど全ての機能と関係しています。

特に、プロスタグランジンが注目を集め、研究が進んだのは、1982年にプロスタグランジンという第三のホルモンの研究者の3人がノーベル賞を受賞したころからです。

今まで知られていたホルモンは、内部分泌腺を通じて全身に影響を与えるのに対して、プロスタグランジンは、体内のあちこちの組織と関係しており、体の全ての機能と関係しているといってもいいほどです。

どのような作用があるのか?

では、実際に、プロスタグランジンには、どのような作用や働きがあるのでしょうか?人間の全身の、ほとんどの機能と関係していることはわかっています。

 
プロスタグランジンの体内での働きとしては、

  • 炎症
  • 病気の治癒
  • 傷の治り
  • 免疫機能
  • 心臓系の機能(コレステロールのレベル、血液の流れなど)
  • 消化
  • 生殖
  • 体温調節
といったことに関係しているようです。

 
プロスタグランジンの働きの具体例としては、食べ物を消化する消化器官が、自分が自分自身で消化して溶かしてしまわないのは不思議なことです。

このように、自分自身を消化しないのは、プロスタグランジンが保護しているからです。

もしも、プロスタグランジンが不足したり、充分に働かないと、消化器官を保護するチカラが弱り潰瘍になるからとも言われています。

上記は、中央アート出版の医博のD・ディラン、C・フェリックス著の「医師も知らない亜麻仁油パワー」という書籍を参考にしています。

 
上記の通り、プロスタグランジンは、人間の体内で、様々な働きと関係していることが分かります。

体調不良とプロスタグランジンとの関係とは?

考える女性のイラスト

プロスタグランジンは、体の全機能と関係しているといってもいいほど大切なものです。

この為、プロスタグランジンが体内で十分に生成されなければ、体のトラブルが起きやすくなります。
 

プロスタグランジンのコントロールしている体の機能

  • 痛みを止めたり、痛みを起こす
  • 眼球、関節、血管の中の血圧を変える
  • 出産、流産、生理トラブルなどの関係
  • 血圧の拡張と収縮
  • 側副血行を減らしたり、増やしたりする
  • 内部分泌ホルモンを標的期間に送り出させる
  • 消化器官、心臓、動脈、眼、耳などの筋肉の自動的反射をスムーズにする
  • 細胞内のイオンやカルシウムの出し入れをコントロール
  • アナフィラシキーショック関連
  • 十二指腸潰瘍を防ぐ、起こす
  • 利尿や塩分の体内保持をコントロール
  • 血栓の形成に関係している
  • 発熱に関係している
  • 組織のむくみに関係
  • 胃の消化液の分泌をコントロール
  • 鼻腔の粘膜の収縮に関係
  • アレルギーやリウマチなどの関節に影響
  • 日焼けの炎症や皮膚の色をコントロール
  • 細胞分裂の促進
  • 皮膚からの水分の放出をコントロール
  • ステロイドの生成を促進
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参考文献:医者も知らない亜麻仁油パワー

 
上記の通り、、プロスタグランジンは、人間の体内で、様々なことにかかわっていることが、研究で分かっています。

さらに、研究によって、プロスタグランジンの働きが、現在でも発見しつつあるようです。

プロスタグランジンを整えて健康になる方法とは!?

ガッツポーズをする女性のイラスト

全身の機能と深く関係しているプロスタグランジンですが、その働きによって、体調が快調になったり、不快になったりと、色々と関係してくることは言うまでもありません。

プロスタグランジンは、複数の種類がある

ノーベル賞を受賞した3人の学者の研究によると、プロスタグランジンは、沢山の種類があります。この多種類のプロスタグランジンが互いにバランスをとって健康状態を維持しています。

 
その為、プロスタグランジンが

  • 1つの種類だけが多く体内で作られる
  • 特定の種類が少ない
  • 充分にプロスタグランジンが作られない
といった感じで、体内でのバランスを崩すと体調不良の原因になることがあります。

 
上記のとおり、プロスタグランジンには、いくつかの種類があり、それぞれのプロスタグランジンの量によって、体調の快調、不調にも関係してきます。

プロスタグランジンとオメガ油の関係

プロスタグランジンには、複数の種類があります。このプロスタグランジンの種類によって原料の違いがあります。

 
具体的には、

  • オメガ6脂肪酸が原料になるプロスタグランジン
  • オメガ3脂肪酸が原材料となるプロスタグランジン
では、種類の違うプロスタグランジンが作られます

 
このように、プロスタグランジンは、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸などの不飽和脂肪酸とも大きく関係していることが分かります。

オメガ3の不足で、プロスタグランジンのバランスが崩れているかも!?

傾いた天秤のイラスト

オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸は、プロスタグランジンの原材料になります。この為、オメガ3とオメガ6は、食事で取る必要があります。

現代人の食習慣では、オメガ6は自然に摂れています。しかし、オメガ3は、食事で摂取しにくく、不足している傾向があります

この為、オメガ3が原材料となるプロスタグランジンが不足する事で、体調不良を引き起こすことがあるようです。

上記は、中央アート出版の医博のD・ディラン、C・フェリックス著の「医師も知らない亜麻仁油パワー」という書籍を参考にしています。

 

亜麻仁油(オメガ3)での摂取で健康になった事例

「医師も知らない亜麻仁油パワー」の書籍では、食道から大腸までの消化器官にトラブルを持っている人に、オメガ3の必須脂肪酸の亜麻仁油を与えたところ、目立ってよくなったり、完全に治ったという事例があるようです。

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みんなが気になるプロスタグランジンについて

ここでは、プロスタグランジンについて、気になる人が多い点について紹介します。

 
特にここでは、プロスタグランジンとの関係で

  • 生理痛
  • 胃腸
  • 腎臓
  • 緑内障
  • 陣痛
  • 人工的な製剤
といった点について紹介します。

 
基本的に、プロスタグランジンについて、気になる人が多い項目についてまとめて紹介しています。

生理痛との関係

生理痛でお腹を傷めている女性のイラスト

プロスタグランジンは、子宮の収縮や経血と関係しています。

また、痛みを感じたり、炎症を引き起こす作用などにも関係しているので、プロスタグランジンが過剰に分泌されると生理痛の原因である腹痛、だるさ、めまい、頭痛などを引き起こすこともあります。

 
プロスタグランジンには、E1、E2、E3の3種類が生理と関係しており、

  • プロスタクランジンE1:生理痛、PMSの緩和をする
  • プロスタクランジンE2:子宮の収縮をおこし生理痛の原因になる
  • プロスタクランジンE3:過剰な子宮の収縮を抑える
といった感じで、プロスタグランジンは生理痛と関係していると言われています。

 
上記の通り、プロスタグランジンの種類によっては、生理痛を緩和する作用もあります。

生理痛を緩和するプロスタグランジンを増やす栄養・食品

生理痛やPMSの苦痛の原因の1つとして、子宮の収縮を行うプロスタグランジンが過剰に生成されているケースがあります。

この為、食べ物で、子宮の収縮を緩める効果が期待できる食べ物や栄養を摂取すると良いです。

子宮の収縮を緩める栄養・食べ物とは?

子宮の収縮を緩める栄養、食べ物としては、

  • DHA、EPA:青魚(いわし、カツオ、サバ)
  • マグネシウム:アーモンド、大豆、ひじき
  • ビタミンB6:ニンニク、バジリコ、マグロ、ピスタチオ
といった様なものを意識して食べるろいいです。
 
上記のような食べ物を意識して食事に取り入れると生理痛、PMSの緩和が期待できるかもしれません。

痛みとの関係

足が痛い男性のイラスト

プロスタグランジンには、いくつかの種類があり、種類によっては痛みを増強する作用があります。

具体的に痛みを増強するのは、「プロスタグランジンE2(PGE2)」、「プロスタグランジンI2(PGI2)」などがあります。

この2種類のプロスタグランジンは、痛みに対する反応性を高める物質として、通常よりも軽い刺激で、より敏感に痛みを感じやすくなるといった性質があります。

胃腸との関係

胃腸のイラスト

プロスタグランジンに胃粘膜などの保護作用があります。この為、もしも、体内でのプロスタグランジンの合成を抑制すると、胃腸に潰瘍が起こることがあります。

具体的な胃粘膜の保護作用があるプロスタグランジンは、「プロスタグランジンE2(PGE2)」、「プロスタグランジンI2(PGI2)」などがあります。

このプロスタグランジンは、胃腸の保護作用と同時に、痛みの増強発熱などの効果があります。

もしも、発熱や痛みを緩やかにする為に、プロスタグランジンの合成を抑えると、同時に、胃腸の保護作用が弱り、潰瘍になる可能性があるので注意が必要です。

腎臓との関係

腎臓においてのプロスタグランジンの種類によって、いくつかの効果があります。

具体的な腎臓で期待できるプロスタグランジンの作用は、

  • 微小血管の拡張、腎髄質の血流量を調節する作用
  • 血管を収縮させたり、血圧を上昇させる
  • 水とNaを尿細管での再吸収を抑制する
  • 抗利尿ホルモンの作用と張り合い水の再吸収を抑制する
といったプロスタグランジンの作用が腎臓で期待できます。

緑内障との関係

緑内障は、失明の原因になる病気です。この緑内障を治療する薬としてプロスタグランジン製剤のラタノプロスト(商品名:キサラタン)などがあります。

もしも、緑内障になると、眼圧が上昇します。この眼圧を低下させるのがプロスタグランジン製剤です。

キサラタンは、目薬タイプの薬です。このキサラタンの薬を使うことで、肌が色素沈着を起こすので、点眼後は入浴や洗顔で洗う必要があります。それでも色素沈着が起こった場合は、プロスタグランジン製剤の目薬の使用をやめてから数ケ月で消えるようです。ただし、眼球にある虹彩(こうさい)の色素沈着は戻りません。

陣痛との関係

陣痛に苦しむ女性のイラスト

プロスタグランジンの種類によっては、子宮の収縮とも関係しています。この為、陣痛を促進する為に、プロスタグランジンの製剤を、医師の管理のもと、利用するケースもあります。

具体的に陣痛を促進させる為に、子宮の収縮を行うプロスタグランジンは、プロスタグランジンE2(PGE2)プロスタグランジンF2α(PGF2α)などがあります。

詳しくは、「人工的な製剤とは?」といった下記の項目も参考になります。

人工的な製剤とは?

薬と女性のイラスト

プロスタグランジンは、人間の体内で重要な働きをしていますが、その中でも人工的に合成してつくられた「プロスタグランジン製剤」は、出産の現場で使われています。

元々、プロスタグランジンは、人間の体内で様々な働きをしていましたが、その中でも「プロスタグランジンE2」と「プロスタグランジンF2a」は、子宮の収縮と関係しているので、分娩の促進陣痛を引き起こすなどに使われます。

ただし、プロスタグランジンは、副作用が激しいので、医師の管理のもとで使われることになります。

プロスタグランジンの種類と役割とは?

プロスタグランジンは、1ダース以上の種類があると言われています。それぞれのプロスタグランジンによって、働きや作用が違います。

ここでは、私が調べた限りで分かったプロスタグランジンの種類と働きについて紹介します。

  • PGD2:血小板凝集抑制、中枢作用
  • PGE1:血管拡張、血小板凝集抑制、平滑筋収縮
  • PGE2:血管拡張、気管支拡張、子宮収縮、発痛、発熱
  • PGF2α:子宮収縮、腸管収縮、気管支収縮、血管収縮
  • PGI2:血管拡張、血小板凝集抑制
  • TXA2:血管収縮、血小板凝集、気管支収縮
  • LTC4:気管支収縮、血管収縮、血漿滲出
  • LTD4:気管支収縮、血管収縮、血漿滲出
  • LTE4:気管支収縮、血管収縮、血漿滲出
  • LTB4:多形核白血球、血管外遊走、白血球活性化
  • 参考文献:日本薬理学雑誌 Vol. 94 (1989) No. 3 P 159-171 プロスタグ ランジン―その生体内における位置づけと全体像

    上記の通り、「日本薬理学雑誌 Vol. 94 (1989) No. 3 P 159-171 プロスタグ ランジン―その生体内における位置づけと全体像」によると、9種類が、それぞれ、どのような作用が期待できるのかといった点が記されているようでした。

    まとめ

    プロスタグランジンには、色々な種類があり、それぞれの種類のバランスをとると体調が整う可能性があることが分かりました。

    具体的に、プロスタグランジンのバランスを整える為には、「DHA、EPA(いわし、カツオ、サバなどの青魚)」、「マグネシウム(アーモンド、大豆、ひじき)」、「ビタミンB6(ニンニク、バジリコ、マグロ、ピスタチオ)」といったものを食べると、体調が整う可能性があります。

    また、「医師も知らない亜麻仁油パワー」という書籍によると、亜麻仁油を摂取する事で、体調が良くなったという人もいるようなので、食生活の見直しが体内のプロスタグランジンのバランスを整えるのに大切になるようです。