オルニチンとは、体内で作られる非必須アミノ酸で、肝臓の働きをサポートして、肝臓の健康に働きかけるして、疲労回復効果があることから、「二日酔いに良い」ことが有名です。
「二日酔いには、シジミ汁が良い」と言われますが、オルニチンは、シジミに多く含まれていることから、このように言われるようになりました。
このオルニチンで、どんな効果が期待できるのか?をまとめて紹介します。また、副作用や注意点なども紹介しています。
ここでは、このオルニチンについて、
- オルニチンに期待できる効果とは?
- どんな女性、男性にオススメか?
- 多く含まれている食品・食べ物とは?
- どんなサプリメントがあるのか?
- サプリの1日の摂取量・飲むタイミングとは?
- 過剰摂取など副作用・注意点とは?
といった点について紹介しています。
オルニチンについて気になる人が、知りたいことをまとめて紹介しているので、参考になると思います。
どんな女性・男性に「オルニチン」がオススメか?
オルニチンは、肝臓の働きをサポートする作用が期待できる栄養成分です。
その為、オルニチンがオススメな人としては、
- お酒をよく飲む
- ストレス過剰
- 過食
- 脂肪肝
肝臓に負担がかかっていることが原因で、「疲れやすい」「目覚めが悪い」などが気になる人は、疲労回復や睡眠、目覚めを良くしたり、運動と組み合わせることで、ダイエットへの効果、成長ホルモンの分泌を良くすることから、美容、健康が気になる女性、男性に役立つ栄養成分だと思います。
オルニチンって、どんな効果が期待できるの?
オルニチンの効果効能として、どのような作用が期待できるのでしょうか?
基本的には、肝臓の働きをサポートし、肝臓を保護するのが、オルニチンに期待できる効果です。
具体的なオルニチンの体内での作用としては、
- 肝臓の働きを保護・サポート
- お酒(アルコール)での二日酔いの予防作用
- 成長ホルモン分泌の促進
- 脂肪肝・肝障害への効果
- 疲れ・疲労回復への効果
- 睡眠・目覚め・ストレス対策
- 痩せる・ダイエットへの効果
- 成長ホルモンの分泌・代謝を良くする作用
- 筋力増強・筋トレが効果的になる作用
- 血流をスムーズにする作用
- 肌への美容効果
- 体全体のアミノ酸のバランスを保つ
- 肝臓の機能アップ・働きを高める
このような作用から、オルニチンは、健康を維持する多機能なアミノ酸であるとも言われています。
お酒(アルコール)での二日酔いの予防作用
肝臓がアルコールを解毒する過程で、有害であるアンモニアが増加します。オルニチンを使い、アンモニアは、無害な尿に変えて、体外に排出します。
お酒(アルコール)を飲み過ぎると、体内のアンモニア量が増えることで、疲労感を感じて二日酔いを感じることがあります。
この為、オルニチンを摂取して、アンモニアの除去速度を速めることで、二日酔いの疲労感を解消する効果が期待できます。
お酒による疲労感の軽減
お酒(アルコール)を摂取すると、体内で「NADH」という物質が増加し、脳のエネルギーとなる糖やケトン体を作るのを邪魔するので、脳がエネルギー不足になるので、疲労を感じます。
オルニチンによって、アンモニアの解毒がスムーズに行われると、その過程でNADHが消費されます。
この為、脳のエネルギーになる糖やケトン体をつくり出す阻害要因が取り除かれることで、疲労回復が期待できます。
脂肪肝・肝障害への効果
ストレスにより、過食や飲酒をすると、肝臓に負担がかかり脂肪肝になる人もいます。オルニチンを摂取すると、肝臓の働きをサポートすることで、脂肪肝や肝障害の予防が期待できます。
肝臓に良い栄養成分として、オルニチン以外に、「タウリン」も良いと言われています。
疲れ・疲労回復への効果
人間が、体内でエネルギーを生み出す時に出る老廃物がアンモニアです。アンモニアが過剰に体内で発生すると、疲れや疲労を感じやすくなります。
肝臓は、このアンモニアを無害化する働きがあります。オルニチンは、この肝臓の働きをサポートすることで、疲れや疲労回復が行いやすくする「オルニチンサイクル」と言う作用が期待できます。
睡眠・目覚め・ストレス対策
オルニチンが、肝臓の働きをサポートし、効率的に体内のアンモニアを無害化することで、疲れや疲労回復効果が期待できます。
この疲労回復効果によって、睡眠の質が良くなり、目覚めを良くする効果も期待できます。また、気分を鎮静化して、ストレス対策も期待できます。
痩せる・ダイエットへの効果
オルニチンは、脂肪を燃焼させる効果が期待できるようです。基本的に、オルニチンのダイエット効果としては、摂取した後に運動することで、脂肪を効率的に燃やしやすくする働きが期待できるようです。
健康な成人男性が、オルニチンとウエイトトレーニングを併用したことで、体脂肪率の低下や体重の減少があったという試験の報告もあるようです。
ただし、オルニチンのダイエット効果は、学術的な証明が十分ではなく、また、体重の減少は、ごくわずかだとも言われています。さらなる検証結果が期待されます。
成長ホルモンの分泌・代謝を良くする作用
オルニチンは、体内で、オルニチンサイクルの途中で、アルギニンが作られます。アルギニンは、成長ホルモンの合成に関係しています。この為、成長ホルモンの分泌を促進する効果が期待できます。
成長ホルモンの分泌さ促進されると、新陳代謝が活発になり、細胞の生まれ変わりが行いやすくなる効果が期待できます。
成長ホルモンによるダイエット効果
成長ホルモンの分泌が促進されると、体脂肪の分解が急激に進んだという実験結果の報告もあります。
また、成長ホルモンには、食欲のコントロール、脂肪の代謝分解の促進などの作用で、ダイエット効果が期待できます。
筋力増強・筋トレが効果的になる作用
オルニチンは、アスリートやボディビル、筋トレをしている人にも注目を集めている栄養成分です。
成長ホルモンの分泌が促進されることで、筋トレ後の、筋肉の細胞分裂を促進することで、筋肉の合成を高める効果が期待されています。
また、オルニチンは、運動中の運動能力の改善も期待できると言われています。
血流をスムーズにする作用
オルニチンサイクルにおいて、オルニチンは、体内で、シトルリンに変わります。シトルリンは、血管を拡げることで、血流をスムーズにする働きが期待できます。
血流を良くすることで、冷え性、むくみ、動脈硬化などの予防なども期待できます。
肌への美容効果
オルニチンサイクルで、オルニチンが、シトルリンに変わることで、シトルリンの血流改善効果で、肌に酸素と栄養が行きやすくなります。
また、オルニチンが、アルギニンになることで、成長ホルモンの分泌が促進されることで、肌細胞の合成を高める効果も期待できます。
この2つの作用によって、肌のターンオーバーを促進することで、肌への美容効果が期待できます。
お肌のターンオーバーが促進されることで、顔や体のシミが改善されたという報告もあるようです。
体全体のアミノ酸のバランスを保つ
オルニチンは、アミノ酸でありながら、体の筋肉などのタンパク質を構成せずに、筋肉や肝臓にとどまらず、血液中に溶け込んで、全身を循環するので、「遊離アミノ酸」とも言われています。
血液中に溶け込んで、全身に循環することで、体内のどこかでアミノ酸が足りなくなった時の材料として使われます。
肝臓の機能アップ・働きを高める
肝臓内では、オルニチンが、シトルリン、アルギニンという別のアミノ酸に変わり、アンモニアを尿素に変え、解毒作用が行われています。そして、シトルリン、アルギニンに変わったオルニチンは、最終的には、オルニチンに戻ります。
このオルニチンが、シトルリン、アルギニンになり、オルニチンに戻ることを「オルニチンサイクル」と言います。オルニチンサイクルが活性化すると、細胞内のミトコンドリアがエネルギーを作り出すの機能を助けることで、肝臓の機能アップが期待できます。
オルニチンを摂取するテストにおいて、肝機能の働きが高まったといった実験データが出ています。
肝機能要注意者9名と健常者1名を対象に、毎夕食前にオルニチンが多く含まれるしじみエキスの粉末220mgのカプセルを6粒摂取させ、13週間後には毎朝夕食事前に6粒ずつ1日計12粒を摂取しました。わかさ生活の「わかさの秘密」
上記の「わかさ生活」のホームページによると、2週間の摂取で、血液検査で、肝機能の働きが高まったというデータが出ているようです。
肝臓・肝機能に、どう作用するのか?
オルニチンは、肝臓に嬉しい栄養成分です。肝臓の働きを理解することで、オルニチンの有用性も理解しやすくなります。
肝臓の機能としては、
- オルニチンサイクル:アンモニアを解毒する
- TCAサイクル:エネルギーの産生
- 糖新生:ブドウ糖を合成する
「オルニチンサイクル」が、健康のポイント!
オルニチンサイクルとは、「尿路回路」とも言われ、体内のアンモニアがオルニチンと反応して、無害の尿素に変換したのち、オルニチンに再生されるサイクルのことをいいます。
体内のオルニチン量が増えると、オルニチンサイクルがスムーズに行われます。
オルニチンサイクルが促進されるメリットとは?
体内のオルニチン量が増えると、「オルニチンサイクル」が活性化され、アンモニアの解毒が促進され、体内のアンモニア量が少なくなります。
アンモニア量が減ると、TCAサイクルと糖新生の代謝が円滑に行えるようになり、エネルギー産生がスムーズに行えることで、疲労、健康などへの体調の改善が期待できます。
アンモニアは、脳に入ると脳障害を引き起こすぐらい有害です。この為、無毒化するために、水に溶けやすい尿素に変えて体外に排泄しています。
このように、オルニチンは、肝臓の働きをサポートする機能があるので、肝臓への負担を軽減するので、肝臓の数値が気になる人には摂りたい栄養成分です。
多く含まれる食品・含有量の多い食べ物
オルニチンを多く含む食品や含有量が多い食べ物を食材にした食事を摂取することで、オルニチンの健康効果が期待できます。
ここでは、オルニチンを食べ物から摂取する時に、どのような食材を食事に使うと良いか?参考になると思います。
食品に含まれるオルニチンの含有量
下記は、100g当たりに含まれるオルニチンの量と、食材として、どれくらいの目安の量になるかを紹介しています。
基本的に、オルニチンが含まれている食べ物、食品は下記の通りになります。
協和発酵バイオ・健康成分研究所
- シジミ:10.7~15.3mg(約35個)
- ヒラメ:0.6~4.2mg(約1切れ)
- キハダマグロ:1.9~7.2mg(さしみ7~10切れ)
- チーズ:0.8~8.5mg(スライスチーズ約5枚)
- えのきだけ:14.0mg(約1.2袋)
また、上記以外にも
- 本しめじ:160mg
- しめじ:140mg
- ブナしめじ:140mg
- ブナピー:110mg
- 霜降りひらたけ:50mg
- エリンギ:30mg
- まいたけ:10mg
- だだ茶豆:約20mg-40mg
- パン:0.5mg(6枚切りのトースト2枚)
効果的にオルニチンを摂取する方法
効果的にオルニチンを摂取する方法を紹介します。
オルニチンと言えば、シジミが有名ですが、普通に生のシジミを調理して料理に使うよりも、一度、冷凍してから料理に使うことで、シシミに含まれるオルニチン量が7倍~8倍、多くなると言われています。
この為、シジミを食事に使う場合は、一度、冷凍すると、効果的にオルニチンを摂取することができるようです。
1日、どれくらい摂取量が目安か?
オルニチンの1日の摂取量の目安としては、500mg~1000mgであるようです。
オルニチンはしじみなどの身近な食材に含まれ、摂取目安量は1日500mg~1000mgと考えられています。臨床試験では、1日当たり1g~2gで投与される場合もあります。サプリメント事典
人によっては、摂取目安量は1日に400mg~1g程度だと言う人もいるようです。
食事で摂るなら、どれくらい食べる必要があるのか?
オルニチンは、1日に、400mg~1000mgの摂取量が目安だと言われています。
では、食べ物で、オルニチンをとる場合は、どれくらいの量、食べる必要があるのでしょうか?
シジミの場合
シジミは、約35個で、オルニチンを10.7~15.3mgを含んでいます。400mgを摂取するためには、915~1308個も食べる必要があります。
しめじの場合
比較的にオルニチンを多く含む「しめじ」の場合、100g当たり、140mgのオルニチンを含んでいると言われています。この為、400mgのオルニチンを摂取するためには、300gのしめじを食べる必要があります。
効果なし・効果ない!?と思う人のチェックポイント
栄養は、基本的に食事から摂取するのが理想です。ただし、オルニチンは、食材など食べ物に含まれている量が少ないので、かなり多くの量をとる必要があります。
この為、食事の栄養バランスを総合的に考えて、サプリメントなどの健康食品を活用すると、必要量のオルニチンが効果的にとれる方法だと思います。
Amazonでオルニチンのサプリメント比較
Amazon(アマゾン)で、オルニチンのサプリメントを調べると
- 協和発酵
- DHC
サプリを飲むタイミング、いつ飲むといいか?
オルニチンのサプリメントを飲む場合は、いつ飲むのか?より効果的な飲むタイミング、摂取時間が気になるところです。
もしも、オルニチンの成長ホルモンへの分泌を促進する作用を期待する場合には、夜間や早朝の寝ているタイミングに成長ホルモンが分泌されやすいと言われているので、眠る前にサプリを摂取すると良いようです。
効果的な飲み方
より効果的なサプリメントの飲み方として、眠る前に飲む場合で、寝ている間に体に吸収されて作用を期待する場合には、眠る前には、胃が空腹になっているタイミングに飲むのがオススメです。
食事をした後に、サプリメントを飲むと、食べたモノの消化に時間がかかり、カラダへの吸収がゆっくりになる可能性がるようです。
過剰摂取・取りすぎた場合の副作用は?
オルニチンは、1日に10g以上、経口摂取した場合には、胃腸が不調になり、場合によっては、胃痛、下痢などの副作用を引き起こす可能性があります。
医薬品との飲み合わせは大丈夫か?
医薬品とオルニチンのサプリメントの飲みわせについては、明らかになっていません。薬を使っている人、治療を受けている人は、医師や薬剤師に相談しましょう。
サプリメントやハーブなどの健康食品との飲み合わせは大丈夫か?
サプリメントやハーブなどとの飲み合わせについては、明らかになっていません。心配な場合は、医師に相談しましょう。
妊娠中、授乳中の場合
妊娠中や授乳中の人がオルニチンを使用した場合の安全性については、十分なデータがないので、摂取は控えた方がいいようです。どうしても飲みたい場合は、医師に相談しましょう。
肝臓が気になる人の注意点
オルニチンは、肝臓の働きをサポートすることが有名です。
その為、肝臓を普段から酷使している人は、オルニチンを意識して摂取するケースもあると思いますが、基本的に、オルニチンを食事やサプリメントで摂取しただけでは改善は難しいと思います。
基本は、バランスのとれた食事や適切な飲酒、適度な運動習慣など、生活習慣を全体的に見直すのが大切です。
まとめ
オルニチンは、シジミに多く含まれれており、飲み過ぎの人の二日酔いの予防や肝臓の保護、サポートなどで有名な成分です。
肝臓の働きをサポートすることで、解毒効果や、肝臓の働きが良くなることで疲労回復などが期待できます。
さらに、オルニチンが体内で、オルニチンサイクルとして、シトルリン、アルギニンに変わることで、「成長ホルモンの分泌の促進」「血流を良くする」ことで、美容、健康などへの効果も期待できます。
ただし、摂取量が多すぎると、副作用として胃痛や下痢などの胃腸の不調を起こすこともあるので、適度な摂取量が大切です。