皮膚の構造がどうなっているのか?お肌の仕組みを知れば、どのようなスキンケアをするのが美肌への近道かを知ることが出来ます。
ここでは、お肌の基本的な仕組み、皮膚の構造を紹介し、どのようなスキンケアがオススメかを紹介します。
皮膚の構造は3つの層から出来ている
- 表皮(ひょうひ)
- 真皮(しんぴ)
- 皮下組織(ひかそしき)
といった3つが皮膚の構造、肌の仕組みです。
簡単に言うと、皮膚の仕組みとしては、
- 表皮は、外からの刺激や菌などから体を守る役割をしています。
- 真皮は、表皮の下にあり、肌をふっくらとさせる為の土台の役割をしています。
- 皮下組織は、皮下脂肪が多くを占めている部分で、クッションの役割をしています。
以上が肌の仕組みになっています。
「表皮」とは?
表皮は、お肌の一番外側にあり、外部からの紫外線やチリ、ホコリ、ウイルス、菌などの刺激や病気から体を守っています。
表皮だけでも4階層になっており、
- 角質層(かくしつそう)
- 顆粒層(かりゅうそう)
- 有棘層(ゆうきょくそう)
- 基底層(きていそう)
から出来ています。
表皮の構造は、人によって角質層と顆粒層の間に透明層があると言う人もいますが、ここでは割愛します。
角質層(かくしつそう)の役割とは?
角質層の役割は、外から身を守るバリア機能です。角質層は、死んだ細胞によって出来て、角質細胞とも言われます。この角質細胞はある一定期間がたつと垢として剥がれおちます。
角質層は、約0.02mmの薄さで、サランラップなどと同じ薄さで肌に触れる外からのチリやホコリ、雑菌などの刺激を体内に入れないように守っています。さらに、体内の水分が蒸発しないようにしています。
このように角質層は、体の内外を適度に遮断する役割を持っています。
顆粒層、有棘層、基底層の役割とは?
基底層という表皮の一番奥では、新しい肌の細胞である基底細胞が作られています。また、シミの原因となるメラニン色素を作り出すメラノサイトも基底層にあります。
この基底層で作られた基底細胞が、成長すると有棘層⇒顆粒層⇒角質層と徐々に上に押し上げられていき、最後は垢として剥がれおちます。これが肌のターンオーバーです。
その際、基底層で作られた基底細胞は、有棘層では「有棘細胞」、顆粒層では「顆粒細胞」、角質層では「角質細胞」と変化していきますが、これを角化現象と言います。
「真皮」とは?
真皮とは、皮膚の表面の表皮の下にあり、肌がふっくらとした土台として肌の弾力やハリを保ったり、表皮に栄養や水分を与える役割があります。
表皮部分との大きな違いは、お肌のターンオーバーが行われない点です。この為、真皮まで届くケガをした場合には、綺麗にな治すのは難しくなります。
真皮に含まれる美肌にかかわる成分
真皮には、お肌のハリや潤いなどと関係するコラーゲン、エスラチン、ヒアルロン酸があります。
コラーゲンの美肌効果とは?
コラーゲンは、お肌の主な成分で、丈夫な線維状のタンパク質です。このコラーゲンは網目状になっている事で、肌の弾力を保っています。
真皮では、水分を除いた約70%がコラーゲンで出来ています。その為、このコラーゲンの減少や変性で性質の変化が起きると肌の弾力が失われます。
エラスチンの美肌効果とは?
エラスチンとは、弾力がある線維状の細胞です。真皮内では、コラーゲンが竹かごのような状態になっています。このコラーゲンとコラーゲンをつないでいるのがエラスチンです。
加齢によりエラスチンが減少したり、弱くなって切れてしまうとコラーゲンがたるんでしまいます。その為、シワやたるみの原因になります。
ヒアルロン酸の美肌効果とは?
真皮の構造は、コラーゲンとエラスチンが網目状になって出来ています。この網目状の隙間を埋めているのがヒアルロン酸です。ヒアルロン酸はゼリー状で水分保持力が高いので、保湿成分として化粧品で使われています。
この為、ヒアルロン酸が減少するとお肌の水分量も減ることになるので、たるみ、シワの原因になります。
線維芽細胞の美肌効果とは?
線維芽細胞とは、あまり聞かない名ですが、肌内部のコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの基質を作る大切な細胞です。線維芽細胞がシッカリ働くことで、ハリのあるお肌が維持できます。
しかし、線維細胞が老化を起こすと、肌内部でコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸の生成が遅くなるので、肌の老化が始まります。この線維細胞の老化を止めれる化粧品があればいいのですね。
しかし、化粧品は薬事法によって劇的に効果があってはいけません。その為、線維細胞を若く維持する事は難しいのですが、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸を補うことで、お肌を綺麗に保つ効果が期待できます。
「皮下組織」とは?
皮下組織とは、その多くが脂肪で出来ています。脂肪ときくと「ぜい肉」と言って美容や健康には悪いイメージがありますが、実は、体を守る大切な役割があります。
また、太い血管が通っていることから、皮膚や毛根などの細胞に血液を送っています。
皮下組織の役割は、
- 外部からの刺激や衝撃を和らげる
- 外部からの熱を伝えにくくする
- 内部の熱を保温、断熱して外部の寒さを防ぐ
- 脂肪としてエネルギーを蓄える
- 血管から栄養を送る
などの役割を持っています。
この皮下組織の厚さは、体の部位によって違いがありますが、約10ミリ以上あると言われています。
表皮と真皮の下にあることからお肌のターンオーバーは行われません。この為、皮下組織が不注意な事故などのケガやニキビなどの炎症を負った場合には、ケガやニキビ跡を綺麗に治すのは簡単ではないです。
まとめ
皮膚の構造や肌の仕組みを知ると、お肌がハリと潤いを保つ仕組みとして、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸が重要である事が理解できたと思います。
美肌を維持する為には、このコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンを老化や紫外線などから守り、補充するかが重要になります。
この点を理解しておくと、シワ、シミ、たるみ、毛穴などの肌トラブルの悩みを解決する為には、何をすればいいのか理解しやすくなり、スキンケアの方法や化粧品選びに役に立ちます。
以上のように皮膚の構造と肌の仕組みを知るのが美肌を目指す人に参考になると思います。