皮膚は加齢による変化が原因で、肌トラブルが起こる場合があります。その為、ここでは、どのような事が加齢によって、皮膚の変化や肌トラブルが起こるのかを紹介しています。
『加齢』が原因による変化とは?
年齢の経過とともに、どうしても新陳代謝が落ちてしまいます。代謝が落ちるのと共にお肌の生まれ変わるターンオーバーのスピードも遅くなります。
お肌のターンオーバーは、20代で28日と言われますが、30代から40代になると45日とも言われています。
このように、お肌の生まれ変わる速度が遅くなると、肌表面に古い角質が増えます。その結果、古い角質が毛穴を塞いで角栓となる場合があります。
実際に、角栓の成分をしらべると70パーセントがタンパク質であるとも言われます。このタンパク質は、古い角栓です。古い角栓が剥がれおちて皮膚を塞いで皮脂や汗、ホコリ、チリと混じって角栓ができる場合があります。
『加齢』が原因で起こる肌トラブルは、なぜ、起こるのか?
加齢とともに、どうしても肌も老化してしまいます。老化することによって、シミやシワ、たるみ、くすみ、乾燥などの肌トラブルが起こります。
この肌トラブルが起こる原因は、年齢と共にお肌の弾力性や保湿性を維持する為の
- コラーゲン
- ヒアルロン酸
- エラスチン
- 線維芽細胞
などの肌内部の成分が減少したり、変性してしまう為です。
これらの成分が減少したり、変性してしまう事により、肌が乾燥しやすくなり潤いをなくし、ハリもなくし、シワが出来ていきます。
皮膚の構造を知るとコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチン、線維芽細胞が分かる
- 表皮
- 真皮
- 皮下組織
と言った3階層になっています。
表皮とは?
皮膚の表面部分を表皮と言います。ここでは、新しい細胞を作り出して、外側の刺激から体を守っています。また、乾燥を防ぐ役割もあります。
真皮とは?
真皮は、皮膚の表面の表皮の下に位置する組織です。この真皮には、コラーゲンが網目のように存在し、コラーゲンとコラーゲンをエラスチンによって束ねられて、網かごのようになっています。
この網目状になっているコラーゲンの中にヒアルロン酸が入っています。さらにヒアルロン酸の中に、線維芽細胞が存在しています。
このように網目状にコラーゲンがあり、その中をヒアルロン酸が見たいることにより、潤いとハリがある肌を維持しています。
皮下組織とは?
皮下組織は、皮膚の表皮と真皮の一番下にある組織です。皮下組織とは、その多くが皮下脂肪で出来ており、エネルギーを脂肪として蓄えている部分です。
皮下組織には血管が通っており、ひょひや真皮に栄養を与える役割もあります。また、皮下脂肪によって、クッションの役割もあり、外からの衝撃や刺激を和らげる働きもあります。
以上のように、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、線維芽細胞については、「真皮」の部分が関係してきます。
それぞれの成分の働き・役割とは?
コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、線維芽細胞のそれぞれの働きを紹介します。
「コラーゲン」の働きとは?
コラーゲンは、皮膚の中で網目状の形状を維持することで、皮膚の土台として、肌の弾力を保っています。コラーゲンが減少すると、シワやたるみの原因になります。
「ヒアルロン」酸の役割とは?
ヒアルロン酸は、ゼリー状の物質です。コラーゲンの網目状の中にあり、弾力があり、真皮の構造を安定させています。このヒアルロン酸の特徴は水分保持力が高い点です。
「エラスチン」の働きとは?
エラスチンは、ゴムのような弾力性や伸縮性がある線維で、網目状になっているコラーゲンをところどころでつないでいる役目をします。エラスチンは年齢とともに減り、これがシワやタルミの原因になります。
「線維芽細胞」の役割とは?
線維芽細胞は、真皮にある成分のコラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンを作り出す源となっている細胞です。老化や紫外線などのダメージで線維芽細胞が衰えると、新陳代謝が遅くなり、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の量が減って、シワ、タルミの原因になります。
肌内部のコラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチン・線維芽細胞が減少・変性する原因とは?
加齢すると、どうしても肌内部のコラーゲン、線維芽細胞、エラスチン、ヒアルロン酸が減少したり、変性する事になります。
では、具体的に、どのような事が原因になるのでしょうか?それが
- 紫外線
- 活性酸素
- 新陳代謝(肌のターンオーバー)
などです。
「紫外線」による肌へのダメージとは?
紫外線が肌に良くないという事は、多くの人が知っていることです。特に、紫外線を浴びるとシミが出来るのが有名です。しかし、紫外線は、シミを作る原因になる以外にも肌細胞へのダメージを与えています。
紫外線の種類と特徴
紫外線には、UV-A、UV-B、UV-Cの3種類があります。
UV-Aとは?
UV-Aの紫外線は、皮膚の奥の真皮まで到達します。そして、UV-Aは、真皮にあるコラーゲンなどのお肌の弾力やハリを保つための成分を破壊します。
UV-Aの怖いのは、窓ガラスや雲を突き抜けてくる点です。この為、曇りの日に家の中にいてもUV-Aの対策は必要です。
UV-Bとは?
UV-Bは、皮膚表面を赤く、ヒリヒリさせる特徴があります。皮膚の日焼けはUV-Bが原因です。UV-Bを皮膚が受けると、防御反応としてメラノサイトという細胞メラニンをつくり、日焼けから守ろうとします。
その結果、メラノサイトは、皮膚の表面の表皮の一番奥で作られ、時間の経過とともに皮膚の表面に送り出され、最後は垢として剥がれおちます。この為、出来たシミを消す為には、お肌のターンオーバーを促進して、垢として排出する必要があります。
UV-Cとは?
UV-Cは、以前は、オゾン層に吸収されていたので、地表まで届くことがありませんでした。しかし、オゾン層の破壊が進み、地域によっては地表まで届いている場合があります。
UV-Cの紫外線を受けた場合には、皮膚がん発生の原因になると言われています。
紫外線による肌への影響
紫外線は、上記の通り3種類あります。日焼けやシミに関係しているのはUV-Bです。加齢により、肌の老化がすすみ、シミやタルミの原因になるのは、UV-Aが関係しています。
このような紫外線の肌へのダメージは、毎日、少しずつ蓄積されてきます。蓄積して、臨界点を超えた段階で、いきなりシミやシワとして現れてきます。
この為、加齢による肌の変化を意識する場合は、若いうちから紫外線対策は必要になります。
「活性酸素」による肌へのダメージとは?
活性酸素とは、他の物質を酸化させるチカラが強い物質です。この酸化力を使い、人間の体内では、細菌やウイルスを殺菌して退治する大切な役割があります。
しかし、体内に活性酸素が増えすぎると、体内の細胞や遺伝子を傷つ得てしまいます。その結果、肌へも悪い影響が起こります。活性酸素は、生まれたときから呼吸するだけでも発生しているので、避けることが出来ない物質です。
とは言っても、活性酸素が増えすぎてしまうと、私たちの体内を破壊してしまう危険性があります。この為、私たちの体内では、活性酸素を除去することが出来る抗酸化力がある物質も備わってバランスを取っています。
活性酸素と加齢の関係とは?
活性酸素が増えすぎても抗酸化物質があるので安心です。しかし、人間は加齢とともに抗酸化物質の作る分量が減ってしまいます。
この為、加齢とともに体内で活性酸素の割合が増えて細胞を気付着けたり、線維芽細胞がコラーゲンやヒアルロン酸を作るのを邪魔することがあります。
このようにして、加齢とともに、抗酸化物質が減少すると、活性酸素の影響で肌が老化してしまいます。
加齢以外でも活性酸素が増える原因とは?
活性酸素が体内で増えるのは、何も人体の老化だけではありません。
- 激しい運動
- 喫煙
- ストレス
- 紫外線
- 食品添加物
- 過労
などのような事が影響して、活性酸素が増えることで、皮膚や細胞の老化が進み、肌トラブルを起こす可能性が高まります。
「新陳代謝(肌のターンオーバー)」による肌へのダメージとは?
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皮膚も日々、新陳代謝を行うことで、新しい細胞を作り出して、古い細胞は垢として排出しています。この新しい細胞を作り出して、古い細胞を排出することをお肌のターンオーバーと言います。
このお肌のターンオーバーは、肌の表面の表皮の一番奥の基底層という部分で行われています。基底層で作られて新しい肌細胞は、肌表面に通常28日で送られて変化します。
この通常28日というのは、お肌のターンオーバーの周期です。ただし、お肌のターンオーバーの周期は、年齢とともに遅くなります。
ターンオーバーの年代別周期の目安
- 10代:20日
- 20代:28日
- 30代:40日
- 40代:55日
- 50代:75日
- 60代:100日
上記の通り、年齢と共にお肌のターンオーバーが遅くなるので、皮膚の入れ替えが遅くなり、シミやシワが出来ると、消えにくくなります。
この為、年齢の経過とともに、加齢による肌の変化で出来てしまったシミやシワが消えにくくなります。
まとめ
加齢による皮膚の老化による肌の変化や肌トラブルの種類や原因を紹介しました。
基本的に規則正しい生活をして、「UVケア」、「コラーゲンを増やす栄養を補う」、「ピーリングでお肌のターンオーバーを整える」と言った方法を取り入れると良いです。
皮膚の加齢による変化や老化に伴う肌トラブルの原因と対策、改善方法などの情報を紹介させてもらいました。