L-テアニンは、睡眠効果があることで、不眠症サプリメントにも使われているお茶に含まれる栄養成分です。
その効果は、科学的データを消費者庁に提出することで、効果を表示できる機能性表示食品なので、普通のサプリメントよりも効能が期待できます。
睡眠に関するL-テアニンに期待できる効果、効能としては、
- 睡眠を促す
- 寝つきをよくする
- 睡眠の質の改善
- 不眠症の対策・解消
- 夜中に目が覚める(中途覚醒)
- 寝起きが辛い・目覚めが悪い
もしも、「寝つきが悪く」「夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)」、「寝起きが悪い」といった睡眠に、何かしら問題を感じている人は、L-テアニンを試してみる価値はあると思います。
ここでは、L-テアニンの睡眠効果がある理由、飲むタイミングや睡眠薬との違い、睡眠に関連する安全性や副作用などについて紹介します。
睡眠改善、不眠症の解消や対策にL-テアニンを利用しようと思う人に参考になる情報をまとめて紹介します。
L-テアニンは、科学的データで効果が立証されている「機能性表示食品」なので期待大!
下記の目次から気になる項目にジャンプしてチェックできます。
「好きなところから読んでね!」
あなたは不眠症かもしれません?
睡眠不足は、美容や健康の大敵であることは、いまや常識だとも言えます。しかし、最近では、夜遅くまで仕事や勉強をしたり、夜に明るい光を浴びる、ストレスがたまることで、自律神経が乱れて満足できる睡眠がとれていない人が増えています。
睡眠に何かしらの問題があると感じている人で、
- 寝つきが悪く、なかなか眠れない
- 途中で何度も目が覚める
- 起きる時間よりも早く目が覚める
- 眠りが浅く、ぐっすり眠った感じがしない
このような症状が重症になると病院に行く必要がありますが、病院に行くほどでもないという場合には、L-テアニンで不眠症の対策として改善や解消を試みるのも1つの方法です。
※不眠とは?
不眠とは、どのような症状を言うのでしょうか?
具体的な基準としては、
- 寝付くのに2時間以上かかる
- 睡眠中に2回以上目が覚める
- いつもより2時間以上早く目覚める
- グッスリと眠れたという満足感がない
ちょっと寝つきが悪いぐらいでは不眠症にはならないようです。
不眠の原因は、ストレスが溜まっている心理的なことが原因になることもあるが、「脳が興奮状態になって」眠れない可能性もあります。
L-テアニンの睡眠効果がある理由とは?
L-テアニンを摂取すると腸で吸収され脳に行きます。L-テアニンは、脳を守る血液脳関門を通過できる限られた物質です。
脳が正常に働くためには、血液中にある物質で、脳に有害な物質が脳内に侵入するのを防ぐ必要があります。この脳へ有害な物質が入るのを防いでいるのが血液脳関門(けつえきのうかんもん)です。
脳に到達したL-テアニンは、交感神経を抑制し興奮神経を落ち着かせ、副交感神経を優位にすることで、脳にα波が出て、体がリラックスします。
このように、L-テアニンは、脳をリラックスして脳内でα波を出すことで、寝つきが良くなり、中途覚醒といった途中で目が覚めるのを予防し、快眠が得やすくなる効果が期待できます。
人が飲んでの実験でも効果が感じられたテアニン
太陽化学株式会社の小関誠さんの「アクチグラフを用いたL一テアニンの睡眠改善効果の検討」の論文において、実際に、L-テアニンを人が飲んでの睡眠効果の実験が行われました。
ここでは、論文のL-テアニンの効果に関する部分を抜粋して紹介します。
実験の対象者
対象者は、20歳~36歳の22名の男性です。大学生、大学院生、日勤で働く男性で、健康な人が対象です。
検査方法
検証方法は、テアニンを200mg含む錠剤4粒を寝る1時間前に、6日間摂取といった形式で行われました。
偽薬を使ったケースとL-テアニンの錠剤を使う方法で行われています。
検証結果はどうか?
検証結果は、「寝つきが良くなった人」「途中で目が覚めたり、起きたりしていた時間」「睡眠時間が長くなったと感じた人」「疲れが取れたと感じた人」などで睡眠改善効果が認められています。
※グラフの白は偽薬。黒はL-テアニンを飲んだ場合です。
上記のグラフは、実際の検査項目として論文に掲載されているものです。
それぞれの項目名は、
- 起床時眠気
- 入眠と睡眠維持
- 夢み
- 疲労回復
- 睡眠時間
上記の通り、実際の検証結果で、人がL-テアニンを飲むことで、改善効果があることが証明されています。
夜、どのタイミングで飲むと良いのか?
L-テアニンは、飲んでから少しすると効果を発揮しはじめます。特に効果が実感できるのは、L-テアニンを飲んで40分以降なので、眠りにつく30分~1時間前に飲むのがオススメです。
※水を飲んだ場合の脳波
※L-テアニンを飲んだ場合の脳波
「L-テアニンのヒトの脳波に及ぼす影響」日本農芸化学会誌 Vol.72, No.2, pp.153~157,1998
上記は、「上段が水」と「下段がL-テアニン」を飲んでから10分おきに脳波を計測した結果です。
L-テアニンを飲んだあとの脳内のα波を10分おきに計ったところ40分以降からの効果が高くなっているのが確認できます。
飲んでから、どれくらいの期間、効果があるのか?
L-テアニンは、飲んでから、どれくらいの期間、効果が期待できるのでしょうか?
ラットでの実験ですが、L-テアニンを摂取後、約30分で脳に到達し、40分以降に効果が増大しはじめます。
このL-テアニンは、2時間後にも脳内でテアニンが検出されているので、リラックス状態が2時間以上継続することが期待できます。
昼間に飲んでも大丈夫か?
L-テアニンを昼間に飲んだ場合にはどうなるのか?急に、眠くなって仕事や勉強、自動車の運転などが出来なくなるのでしょうか?
L-テアニンは、睡眠薬ではないので、基本的に、健康な人ならL-テアニンを昼間に飲んでも問題ないようです。
お茶でL-テアニンを摂取する場合の注意点
L-テアニンを含む食品は、基本的にお茶に多く含まれています。しかし、一般的な緑茶や抹茶などは、L-テアニンを含みますが、覚醒作用のあるカフェインも含んでいます。
この為、寝る前にお茶を飲むと、カフェインの効果で、逆に眠れなくなる可能性もあるので注意が必要です。
お茶でL-テアニンを摂取する場合は、ノンカフェインのお茶を選ぶ必要があります。
副作用はあるのか?
L-テアニンだけを飲んだ場合の副作用は、まだ、報告されていません。お茶でL-テアニンを摂取する場合は、カフェインなどのL-テアニン以外の成分は注意が必要です。
また、L-テアニンを大量に飲み過ぎると、胃痛や胸やけなど、何かしらの症状が出る可能性があるので、適量を守る必要があります。
さらに、妊婦さん、授乳中のお母さんは、医師に相談して判断しましょう。
どれくらいの摂取量のL-テアニンを飲むと良いのか?
L-テアニンは、適量がどれくらいか?については分かりませんでした。しかし、様々なL-テアニンを含むサプリメントでは、1日に200mgになっているケースが多いです。
また、人によるL-テアニンの摂取実験でも1日に200mgを摂取しています。
この為、L-テアニンは、1日に200mgが基準となっているようです。
まとめ
L-テアニンを摂取すると、副交感神経が優位になり、脳内にα波がでることでリラックスすること、睡眠効果があることが分かりました。
このL-テアニンによって、軽い不眠症など、寝つきが悪い、夜中によく目が覚めるような人は、改善する可能性があります。
また、睡眠の質が良くなることで、寝起きもスッキリと起きやすくなる可能性があります。
不眠症など、睡眠に悩みを抱えている人は、L-テアニンを摂取する良いです。ただし、寝る前にお茶を飲むとカフェインの影響で逆効果になるので、睡眠効果を期待する場合には、サプリメントでL-テアニンを摂取するのがオススメです。